経済・政治・国際

大前研一さんとVictoria's Secretの関係

大前研一さん「サラリーマン再起動マニュアル」という、中間管理職がメインターゲットの、しぶーーい本を読んでいたら、なんと、私の大好きなVictoria's Secretが取り上げられていました。大前さんいわく、日本に出店するべきお店だそうです。

サラリーマン「再起動」マニュアル サラリーマン「再起動」マニュアル

著者:大前 研一
販売元:小学館
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Victoria's Secret は、女性なら聞いたことがあると思いますが、アメリカの下着のお店です。洋服なども扱っています。「どうしてこのお店は日本に進出しないのかな?したほうがいいのに」と、私もずーーっと、思っていました。

この本の中で、大前さんは、Victoria's Secretを大絶賛。アメリカ・カリフォルニアのモールで「定点観測」をしたところ、入店率、手に取る率、試着率、購入率、すべて圧倒的に高かったのが、このお店。私も行ったことがありますが、店員さんはとても感じが良く、売り方も、まとめ買いを促す仕組みが、うまいです。
なにより、色、デザインが豊富で、買いたくなるものが必ず、たくさんあります

私の体験談ですが、レジで会計のときに、「あ、この商品は、もうひとつ買うとお得なんです!よかったら、お好きなだけ時間をかけて、探して来てください!商品はこちらで預かっておきますから~」と、教えてもらいました。
商売と言えば商売ですが、私はまとめ買いをしたかったし、単価が安くなるほうがうれしい。ぼーーっとしていたので、お得を逃すところでした、ありがとう

(と、思わせるあたりが、やっぱり商売上手)

「これの、この形はありますか?それから、これの、このサイズは?あのディスプレイのは、どこにあるの?」という、怒涛の質問攻撃にも、一緒に買い物にきた友達のように、笑顔で、一生懸命探してくれました。しかも、無理に押し付ける感じは、全くなかったです。商品力+店員さんがプロフェッショナル

会計のあと、「これから○○に行きたいのだけど、○番のバスに乗るには、ここからどう歩いていったらいいの?」という、典型的観光客の質問をしたところ、その店員さんはわからなかったので、他の方に聞いてまわって、教えてくれました。
サンフランシスコ路面店のみなさん、親切すぎます

大前さんは、ご自身が経営に携わっているお台場のヴィーナスフォートに、Victoria's Secretを誘致したいとアピールされたようですが、残念ながら良い返事は得られなかったとのこと。通販でも買えますが、ぜひ日本に進出して欲しいので、
大前さん、引き続き、よろしくお願いします!
日本女子にwonderful shopping experienceを

「サラリーマン再起動マニュアル」の中で、大前さんが推奨しているのは、「自分の足で歩き回り、先入観を持たないで観察してみる」ということ。
Tom Peters が"In Search of Excellence(エクセレント・カンパニー)"の中で書いている、MBWA: Management By Walking Aroundという手法だそうです。確かに、あの大前さんでさえも、モールに出かけて観察しないことには、Victoria's Secretにたどりつくこともなかったかもしれませんね。

「それで、この本のツボは下着だけ?!」
もちろん、それだけではないです!
他にも、漫画喫茶でさぼる営業マンの話や、日本の異業種交流会は全く意味がないとバッサリきるくだり、世界のアパレル業界でWeb 2.0型はH&MとZARAだけ。ユニクロは・・・の話など、読みごたえ十分

読んでいるとぐいぐい引き込まれて、「あれ?もうこんな時間?」という感じでした。
本を読むことは著者と会話をするようなもの、と勝間和代さんもおっしゃっていますが、
実際に大前さんからおもしろい話を聞かせてもらった、そんな気がする1冊です。

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勝間さんの涙

昨日のフジテレビ「サキヨミ」で、勝間和代さんがスーダンに行かれたときの様子が放送されました。(詳しくは、勝間さん公式ブログの「サキヨミ、または、アエラをみてこのブログにいらしてくださった方へをご覧ください)

Chabo!が支援している学校に勝間さんが行くと、たくさんの子供達が感謝の気持ちを込めて、歓迎の歌で出迎えてくれました。
子供達の目を見ていたら、私まで胸がいっぱいになり、「うー、涙がでそう」と思ったところ、勝間さんがボロボロ泣いていました。

本で読むより、写真で見るより、映像の力は大きいです。
テレビでこれだけ心が揺り動かされるのですから、現地で目の当たりにされた勝間さんの感動は、とっても大きかったはずです。

インフラのいきとどいた日本に暮らす私達からすると、驚くような水質の水を、生きるために飲んでいる人がいます。もし井戸があれば、病気を防ぐことができ、遠くまで水汲みに行く必要がなくなるので、学校に行くこともできます。

日本をはじめ、先進国の人間には、学校に行かれない、まして文字が読めないということは、なかなか想像がつかないと思いますが、それが当たり前でない人たちがたくさんいます。UNESCOのレポートによると、"An estimated 776 million adults – 16% of the world’s adult population – continue to be denied the right to literacy; almost two-thirds are women (Education for All Global Monitoring Report 2009 summary, p.18)." 世界の成人の16%、7億7,600万人が文字を読むことができないと推定され、その約3分の2は女性ということです。

政府からの援助の場合、ひもつきなので、使い道が固定されてしまうそうです。でも、民間からの寄付は、ニーズに応じて柔軟に使うことができるようです。例えば井戸が壊れた場合、その修理代などにも使えて、新たに作るよりも効率的です、と支援を行っているNGO団体、
JENの方がおっしゃっていました。この話は、なかなか知られていないですよね。

今回の取材で、イギリスのNGOが、きちんと援助金の行方をチェックしなかったために、学校の建設が中断してしまったケースが報告されていました。
留学中、発展途上国の識字率向上の重要性について論文発表をしたのですが、「お金がどのように使われるかモニターする必要がある」ということを強調しました。
軍事費にまわる可能性も、ありますから。

今年3月のトークショーで勝間さんは、「夢は寄付のスキームを作ること」と、おっしゃっていました。あれから1年も経たずして、本当に実現させた勝間さん、改めて尊敬します

人間として正しいと思うことを、共感するだけでなく、言葉にするだけでなく、行動に変えていこう!世界にはまだまだ知らないことがある、視野を広げよう!
と、初心に返った日曜日でした。

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Thanksgiving and Black Friday

今日はThanksgivingです。Thanksgiving といえば、turkey七面鳥を食べるのが有名ですが、私はそれよりもstuffingが大好きです。アメリカの友達の家で食べたstuffingがとてもおいしくて、今でもその味が忘れられません。

どうしてもstuffingが食べたい。それなら、自分で作ってみるしかない、ということで、レシピを探してみました。
Thanksgivingを過ぎても、おいしいものは一年中、いつ食べてもいいのではないかな、と思うのです

まずは有名なMartha Stewart から。料理は、やっぱり動画がわかりやすい!
ポルチーニを使うあたり、さすがMartha。家でポルチーニって、使わないですよね?
(どこで買うんだ?)

もうひとつ
Not Your Typical Stuffings、という動画も発見。前日までに野菜をカットしたり、パンを焼いたり、準備をしておけば、当日楽になる、と。うーん、なるほど~

Elise Bauerの料理ブログ「
Simply Recipes 」は、1日の訪問者数が20,000人、1か月のページビューが100万以上だそうです。写真もきれいで、手順もシンプルそうなので(作ってみないことには、わかりませんが)、人気なのもうなずけます。

料理でアメリカを感じられて、英語のリスニングもできて、作ればおいしいものも食べられて、お料理英語って完璧ですね

と、こんなにレシピばかり集めても、しかたがないわけで、いつか、実際に作ってみたいものです。

ところで、Thanksgiving翌日の金曜日は、
Black Fridayアメリカでは、この日から大々的なセールが始まり、クリスマス商戦がスタートします。Wikipediaによると、the beginning of the period in which retailers are in the black (i.e., turning a profit)「小売店が黒字になる時期の始まり」という意味があるようです。

朝5時から開店するところもあるとか。 ニュースで、人がどーーっと押し寄せる映像を観たことはありませんか?ない方は、こちらをどうぞ。

最近発表されたアメリカの小売業売上高が、1992年以降で最大の下げ率を記録
したばかり。だからこそ、この一年で一番大事な時期に、生き残りをかけて、どこも力を入れているようです。あのApple も、気合いが入っています。

消費者が節約傾向にあるなか(詳しくはこちらのCNNMoney.com を。動画もあります)、今年のBlack Fridayはどうなるのでしょうか?

といっても私の頭の中は、アメリカの消費動向よりも、結局stuffingでいっぱいなのですが

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勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan 講演会+サイン会続き

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan 講演会+サイン会のまとめ、前回のエントリーの続きです

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

貧困・格差問題の解決に向けて

日本の相対的貧困の割合は、15.3%、7軒に1軒です。その原因は、年齢別賃金格差から来ています。日本の世帯年収の平均は、476万円で、これを2で割ると238万円ですね。それ以下がいわゆる貧困世帯です。欧米は、この貧困世帯の割合を10%以下に抑えようという政策をとっています。格差の継承というのは、教育費にあるんですね。貧困のために、教育費が出せない、進学できない。それぞれの能力ではなく、自分の生まれにおいて貧困・格差が生まれてしまう、ということです。

実は、終身雇用制度がすべてのボトルネックではないか、というのが、ここ5年くらいで達した結論です。雇用の流動性がないので、女性が退職しても復職する道が狭かったり、男性正社員重視の施策が継続されがちです。でも、これからもそれでいいのか?ということです。

ポスト資本主義への模索

アメリカ型市場主義、インセンティブ体系が万全でないことは、すでに証明ずみです。サブプライム・ローンの問題がありますよね。ヨーロッパ型を目指すには、リーダーシップが欠如している。これはどういうことかというと、日本の文化的背景になじまないんです。ヨーロッパというのは、クラスが分かれていて、クラスによって、振り分けられています。Noblesse obligeといった精神を、上の階級の人たちは持っています。オランダに住んでいる酒井穣さんに聞いたのですが、企業のトップも、プロテスタント精神に基づいて、人道的立場で意思決定するそうなんです。トップダウンですから、機能するわけです。では、日本型をどこにもっていくのか?これについては、まだ解は見つけてはいません。

Chabo!


Chabo! をやっていますが、なぜ南部スーダンとわざわざ書いているかというと、北部スーダンと内戦状態にあって、全く違う国のようだからです。北部スーダンはアラブ系で、普通に豊かな国、中堅国です。北部が支配してますので、南部にはインフラが整備されないわけです。

どうして教育が必要なのかと言うと、教育することで文字が読めるようになります。文字が読めると車の免許が取れます。運転ができると、タクシードライバーとして、エジプトなどで働くことができます。行こうと思えば、大学にも行けるようになったりします。

まとめ

日本が抱える問題は環境問題に近いです。価値観を転換して、一人一人が、できることを地道にやっていく必要があります。変えていこうという空気を作っていくために、「格差是正はできる人の義務」「男女共同参画が競争力を増す」「社会貢献は自然なこと」といったことを言い続けるしかないですね。でも、続けないといけないわけですから、無理は良くないです。「勝間和代とみんなで日本を変えた」というような本を出せるといいな、と思っています。

質疑応答(の一部です。印象に残ったものをピックアップしました)

質問
(男性)今日のお話で、女性は長期的にものを見られるとおっしゃっていましたが、私の職場では、長期的に職場や経営を良くしていこうという割合は、男性が多いんです。男女比は半々くらいで、女性のための制度も整っている方だと思います。どのように女性のやる気を引き出すべきでしょうか?

勝間さん
まずお聞きしたいのですが、管理職の割合は?(質問された方「圧倒的に、男性が多いですね」)

職場の男女比が5:5なのに、管理職の女性が少ない。これではやる気は出ませんよねー。私は「ベルサッサ」と呼んでいるのですが、管理職が男性ばかりですと、女性は「じゃあ、定時で帰ってお花でも習おうか」となる。女性を意思決定の場に組み入れないといけないんです。女性に対するインセンティブ体系を組み立てるべきです。女性管理職をふやすこと、それが解決法ですね。

質問
(女性)勝間さんは英語の必要性を語っていらっしゃいます。私は海外でマスターをとっていて、外資系企業に勤務しているのですが、帰国子女の同僚と比べると、どうしても英語力がおとります。例えば中国語など、他の言語を習得するというのはいかがでしょうか?

勝間さん
英語力をつけるということは、情報を得るためなんですね。日本の情報は、世界の情報が日本に入ってくるときに、スクリーニングがかかっている。たとえば、OECDの資料も、日本語版はあるんですが、抜粋なんです。なので、そういった資料を読もうと思ったら、英語ができないといけない。

日本人の95%は英語に自信がない、というアンケート結果がありまして、この自信がある5%という数字をあげていったほうがいいと思っています。それから、他の言語を学んでいくのがいいのではないかと。

帰国子女でbilingualの場合、高校・大学までの単語力なので、単語レベルが幼いようなんです。知り合いいのbilingualに聞いた話ですが、日経短観が読めないと。大人になるまで日本語力をしっかりつけて、それから英語というほうが、単語レベルという点でいいんじゃないかと思います。

質問
(男性)
以前勝間さんのセミナーに参加させてもらったときに、目標を予定にする、とおっしゃっていました。男女共同参画という目標の達成期間は?また、家族政策費を増やそうというお話がありましたが、日本の税負担は高いと思われますか?

ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)の順位を、毎年5位ずつ上げる、ということですね。(現在54位)議員の数を増やす、女性管理職の数を増やすことで、順位は上げられると思います。女性管理職については、女性の教育が必要なんです。私は商学部出身で、当時は女子がとても少なかったのですが、今は商学部や経済系の学部に、女子が増えてきているそうなんです。なので、数が増えているために、自然に変わっていくと思います。それから、空気を変えていくことですね。

日本の税負担が高いかどうか、という点については、低いほうだと思います。4割くらいです。私が教育費を上げようと言っているのは、教育にお金をかけると、子供が将来納税者になるので、リターンが高いからです。財源は、直接税ではなく、消費税がいいと思います。所得税ですと、高齢者はもうリタイアしているので。お金持ちのご老人にお金を使っていただこう、というわけです。(会場笑)


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質疑応答は、勝間さんの本領発揮という感じで、毎回楽しみにしているのですが、今回もおもしろかったです。どんな質問がくるかわからないのに、その場で的確に答えられる勝間さん、すばらしいな、と改めて思います。頭を使う時間と質が、圧倒的に違うのでしょうね。私も、なんとかキレのある答えを出せるように(どこで?誰に?)、トレーニングをしていきたいと、刺激を受けました

2番目の質問は、全くその通り!と、自分の守備範囲なので、特に前のめりで聴いてましたね~私は、「英語はOS」だと思っています(どこかで読んだ気がするのですが、どの本かは忘れてしまいました・・・)。

勝間さんにサインをお願いした本、以前書いたように ページを折りすぎたものをお出しすることに「すみません、なんだかたくさん折ってしまって~」と申し上げたら、「読んで頂いて、うれしいです!」とおっしゃって頂きました


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勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan 講演会+サイン会

昨日青山で行われた、「勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan 講演会+サイン会」に行ってきました。頂いた資料を元に、簡単にまとめてみました
参加できなかった方、よかったらどうぞ~

本を読んでいる方を前提に書きましたので、詳しい内容は省いています。読んでいない方には説明不足があるかもしれませんが、ご了承くださいね。
詳しくは、ぜひ本を読んでみてください。オススメです!

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

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どうして日本を変えたいのか?ということですが、それは私が親だからです。以前、和田秀樹さんとお話をしたときに、男女の考え方の違い、時間の感覚について話しました。男性は比較的、短期的な目標を達成したりするのが得意で、女性は長期的にものを考える傾向があるようです。この本に対するリアクションは、男性と女性で、はっきりわかれますね。私の講演会は、いつもは男性が6-7割なんですが、この本の講演会は、6:4、または7:3で女性が多いです。

この本について人からよく聞かれるのが、表紙の写真を見て、「選挙に出るの?」と。選挙ポスターみたいになってるからですかね。実はこの写真、「勝間和代手帳」というのが11/1に出るんですが、それ用に撮った写真なんです。「日本を変えよう」用に撮った写真が気に入らなかったんですね。でも、撮り直す時間がなかった。なので、ディスカヴァーの干場社長にお願いしたら、快く使うことを認めてくださったんです。なので、こっちがパクリです。手帳がパクリではないです。

二番目によく聞かれるのが、「選挙に出ないんですか?」ということです。民主党からは声かけてもらってないですねー。自民党よりだと思われているからでしょうか。委員会に参加したりしてるので。自民党はどうかというと、こちらも声はかけてきません。私が思うのは、選挙で当選して議員になっても、500分の1のインパクトなので、小さいんですよね。それよりも、メディアの力、衆人の知恵を使う方が、大きいんです。

若者が暗い国

新成人の意識調査で、4割超が「将来は悲観的」と答えています。男女共同参画問題については、構造問題として様々な施策が打たれています。ですが、若年層の問題は、まだまだ努力が足りない、自助努力の課題として捉えられているようです。特に高齢者の方々は、「私も若いころは苦労した。今の若いもんは、努力が足りない、やる気がない」とおっしゃる方が多いです。

昔は年収がだんだん上がっていくものでしたが、今は年収200万は、10年経っても200万円だったりするわけです。若年層の失業率も高いですし、25歳以下は、仕事をしていても、半分以上が非正規です。仕事を探しても、非正規しかない。これではやる気も落ちますよね。

ドイツにナチが生まれたのは、若年層の失業率が上がったため、極右化したと言われています。今の日本は、問題が顕在化していますし、このままでは将来の納税額が上がってしまいます。病気と同じで、予防が大事です。

なぜ男女共同参画が進まないのか

「なぜ進めたほうがいいか?」それは、生産性が上がるからです。男性でも女性でも、職場で異性が1/3を超えると、業績が伸びる、という調査結果があります。マイノリティーじゃなくなるからではないか、と。進まない理由のひとつには、文化的な背景があります。家父長制、つまり戸籍では父がいて、長男が一番上で・・・といったようなことです。

ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)という数値があるんですが、日本の男女共同参画は、かなり低いです。日本より低いのは、アジアではマレーシア、韓国くらいです。先進国の中では、非常に低い。国会議員に占める女性の割合(衆議院)は、9.4%、女性管理職の割合が10.1%、賃金水準は男性を100とした場合、女性は66.8%、男性の家事時間割合は、12.5%です。

こういう数字は、日本にいるとなんてことないかもしれませんが、海外と比較すると異常なんですね。年を取った男性しか、意思決定の場にいないんです。体力、気力的に30代くらいが一番活躍できるはずなんですが、日本では30代はまだ使い走り。40代以上にならないと、なかなか役割がまわってこない。

スーダンでは、政府の要人会議で、女性が全体の3割くらいです。イスラム国家のスーダンでさえも、です。女性が海外に留学などして、国に帰って、官僚になって活躍している。日本は、女性の教育水準は高いのに、活用されていない。その一方で、男性は長時間労働を余儀なくされて、疲弊している。

少子化の問題ですが、5歳未満の子供がいる家庭の夫の育児・家事時間は、日本では育児が0.4時間、育児以外の家事が0.4時間です。男性配偶者の家事・育児時間と出生率を比較しますと、家事・育児時間が多い国ほど、出生率が高いです。1人目を産んで、あまりに大変なので二人目はちょっと・・・という女性が多いと思います。

家庭内のシステムも、グローバルな競争にさらされています。日本には家父長制というのがあって、文化としてどうこうというのではなくて、システムとして欧米に負けている、ということなんです。欧米では、兄弟で男女関係なく、より優秀な子供にリソース、教育費を注いでいく、という考え方。ある意味、敵者生存のような感じです。

男性が家事・育児参加できない理由のひとつが、長時間労働です。何度も出している統計ですが、日本の労働生産性は、主要先進国7カ国中、11年連続最低です。OECD加盟諸国30カ国では、19位です。生産性が低いということは、同じ付加価値を出すために、長時間働かないといけない。男性が、すごく働かされすぎているんです。

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会場の男女比ですが、私はもっと女性が多い、8割くらい女性かな、と予想していました。実際は、6割くらいで、意外に男性が多かったです。もともと、勝間さんのファンは、男性が多いのかも?
続きは、また後ほどアップします。
私の大好きな質疑応答セッションが、今回も良かったです
明日は出かけるので、更新できるかどうかわかりませんが、しばらくお待ちくださいね~

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10 Reasons Why I Love USA: Sharing Thoughts

前回英語のブログにアップした、10 Reasons Why I Love USA: The Conversation Continuesに、Christyさんからお返事が来ました!うれしかったです。それぞれの文化・社会の違い、いいところ、悪いところを話すのは、とても楽しいです

10 Reasons Why I Love USA: The Conversation Continuesに、用語解説もサマリーもつけなくて、不親切でごめんなさい。単にものぐさなのと、最初に書いたのも前回の記事も、かなり正直に書いているので、後になってちょっと恥ずかしくなったからです。日本語より英語のほうが、感情的になるというか、正直な気持ちが出る気がします。外国語だからかもしれません。

主観的に書いてますが、それだけだと説得力を持たないので、主張をサポートする客観的データをいくつか入れてみました。 「数字力」、大事ですよね。
このデータは、みなさんにも、「へぇ~」って思ってもらえるかもしれません。

恥ずかしくない範囲で、ざっくりまとめます。
(1、8、10の項目の説明は、
10 Reasons Why I Love USAを見てください)

1.Christyさんの視点で、「アメリカ人の褒めすぎ」傾向を考えたことはなかったので、新しい気づきになりました。でも、とにかく日本人は謙虚すぎる。(あとは、私と家族の話+主観なので、日本語解説は省略)

8.確かに変なハリウッド映画もあるので、Christyさんに同意。お互い、自分の文化とは異なるものに興味を持っているというのが、おもしろい。ちなみに、二人とも、「ラスト・フレンズ」最終回で、泣いてます。日本のドラマが好きな彼女に、「コード・ブルー」を紹介。

10.アメリカ人の英語はひどいと、私も思う。まだ留学したばかりの頃は、みんな賢そうに聞こえたけど、耳が慣れてきたら、そうでもないことに気づいた。ただやっぱり、どんなにひどい英語でも、話せれば、世界中とコミュニケーションが取れるので、一歩先を行っている。その差を埋めるのは、日本人にはとても大変。

大学の学費は、例えば、UC Berkeleyで、Californiaに住んでいる人は1セメスター$4,465.75、そうでない人は$14,769.75。同じように、日本に留学するアメリカ人は、当然日本人より負担が多くなる場合が多い。ちなみに、アメリカ人留学生の数は4,411人、アメリカに留学する日本人は35,282人(2007年のレポート)。

アメリカの悪い点も、もちろんあって、たとえば、世界全体に占めるアメリカのCO2排出量の割合は22%、日本は4.7%。アメリカには、公的医療保険がないし、人種差別がまだ残っている。

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英文を全部解読されますと、私の本当の気持ちというか、姿がばれてしまいますので、サマリーは、あえてこのへんにしておきます・・・。

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10 Reasons Why I Love USA: The Conversation Continues

アメリカ独立記念日に英語で書いた、10 Reasons Why I Love USAに、Christyさんからコメントをいただきました。よく遊びに来てくれる方で、今回とても長い+想いのこもったコメントをしてくれました。

私からのお返事がとてもコメント欄には収まらないと思ったので、ひとつ記事にしてみました。超ロングコメレスですね~私はどうも、アメリカを溺愛していたみたい?

まず、Christyさんの熱いコメントをそのまま転記します。
アメリカや英語に興味のある方は、ぜひ生の声を読んで見てください。
私が書いた10の理由のうち、1,8,10について、書かれています。
(日本語はこちらを見てください)
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I love this blog really...and this post was especially nice! I like seeing contrasts between cultures.

ahhh...i don't know how to say the things i want to say because they might come off a little bit mean or sound like I'm trying to say your wrong...but I'm not...I guess I'm just going to comment on some of your reasons...

1. Sometimes Americans praise each other TOO much. Especially in school and on kids sports teams, you ALWAYS have to say "oh that was sooo good!" so that self-esteem is built...while self-esteem is good and everything, it's gotten to the point where even constructive criticism is seen as offensive. Sometimes Americans are tooo nice.

8. Hollywood. I like some of the movies that come out of there...a lot of American movies are really dumb though. It's sad because I really like movies. I haven't seen many Japanese movies (only like...two...Boku wa Imouto ni Koi wo Suru...because Matsumoto Jun is in it and Koizora...because I like Aragaki Yui too...) and they were really slow. I even found classic movies like Rashamon really boring!
I like Japanese TV shows better than American ones. A lot of American shows just end up running for too long and then then get really boring and repetitive.

10. Americans should have to learn more English. After paying so much money the Japanese will probably know English better than most Americans! English is such a hard language, there are so many rules! In high school we spent weeks trying to figure out the proper way to say certain words and we still didn't figure it out entirely! College is seriously expensive for me too!

ummm...sorry that was so long! I like being an American (even if I don't agree with the things that America does...)and I'm happy for all of the opportunities I have. Japan a young country in the sense of being "worldly" and "modern" and I think in time things might change there....if enough people want it to change.

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熱いですよね?大学のクラスを思い出しました。ここまで書いてくれて、うれしかったです
ざっくりまとめますと、

1.アメリカ人は「褒めすぎ」なときがある。お互い褒めることで、人や自分を認めることができるし、いいことなんだろうけど、建設的な批判であっても、それは良くないと言われてしまうこともある。

8.ハリウッド映画には、本当にひどいのがある。私は映画好きなので、残念。アメリカのテレビ番組は、長い間放送されて繰り返しになるし、飽きてくるので、日本のテレビ番組の方が好き。(ちなみに、彼女は松本潤くんと新垣結衣ちゃんが好きとのことです)

10.アメリカ人はもっと英語を勉強するべき。日本人がたくさんお金をかけて英語を勉強すると、たぶん、ほとんどのアメリカ人より英語ができるようになると思う。英語はルールが多いし、とにかく難しい。高校で正しい英語を勉強したはずなのに、実際私たちちゃんとできてないし!それから、大学の学費は、私にとっても高いです。

Christyさんは、「日本は、処世術とか現代的かどうか、という意味では、まだまだなのかもしれないけど、いつか、日本を変えたいという人がある程度たくさん増えたら、変わると思う」と、おっしゃっています。

私のコメレスというか、エントリーは、下の続きからどうぞ~
または、英語のブログを読んでみてください。一生懸命書きました
サマリーは・・・うーん、今回はなしです。よかったら、とりあえず読んでみてください。
(ごめんなさい、lazyなので・・・)
みなさんも、私の10の理由に「それは違うと思う」でも、何でも、コメント大歓迎です。

続きを読む "10 Reasons Why I Love USA: The Conversation Continues"

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日本経済新聞 こどもと育つ 勝間和代さん 

昨日6/24の日本経済新聞夕刊13面「こどもと育つ」というインタビュー記事に、勝間和代さん が載っていました。初めて聞くことや、おぉ!と思った部分を抜粋して、紹介します

*子育てには「解」も「ベスト」もない。 

*子どもたちが小さいころ、どんなに大変な上司も、「言葉が通じるだけまし」と何度も思った。

*子どもは、親がコントロールしきれないもの。思春期は大変。自分もそうだったので、しょうがないとは思う。

*夜、リビングで、女4人で会話をするのが日課。日頃から会話などで、問題を予防することも必要。

*経済感覚を養う勝間家のレッスン。お昼のお弁当をコンビニで買うなら、500円を渡す。家にある材料で作るするなら300円。親にとって、キャッシュフローは同じ。自分で付加価値を作り出せばお小遣いがもらえる仕組みを通して、原価と仕事の価値の関係を学んでほしい。

*洋服を買う時は、欲しいものリストを作らせる。着る頻度、ブランド品か、などを書かせて、必要性を話し合う。その上で予算化し、お金を渡す。

*1か月の運営費を子どもに見せて、今書いている原稿の収入がいくらになるのかを示す。そして、「今はこの仕事を優先するので、食器洗いなどの家事をやってほしい」と伝える。

あの勝間さんでも、お子さんが小さいとき、思春期も、大変だったのですね・・・。今更ながら、親に感謝です。お子さんと「予算」を話し合ったりするところが、勝間さんらしいと思います。きちんと説明をすれば、子どももわかってくれるはず、ということなのでしょうね。勝間さんが「経営する」家、最強ですね

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Interview with Tadashi Yanai: CNN Talk Asia

ひとつ前のエントリー「子どもにオススメの職業は?」で、企業の農業参入について書きました。そこでふと思ったのが、「ユニクロの野菜事業はどうなったんだろう?」ということ。調べてみたら、2004年に、撤退 していました。

あの柳井氏率いるファーストリテイリングでも、戦略がうまくいかなかったり、時流を読むのが難しかったり、タイミングが合う、合わないということもあるんでしょうね。時代の先を行きすぎてしまったり。今なら、野菜、いけそうですよね?

企業も、個人も、先を読むのは、なかなか難しいですね。失敗しながら、学んで、修正、次に活かすしかないですね。勝間和代さん曰く、やらないことによる失敗は、悪い失敗だそうです。(「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」講演会まとめ、
水平思考力をご覧ください)

一時は全面撤退かと思った、ユニクロの
ロンドン事業。こちらは、昨年旗艦店をオープンしています。ニューヨーク にもありますね。海外では日本ブームのようですし、佐藤可士和氏 デザインのカタカナのロゴ は、外国人受けしそうです。

そして、今日これを書いていて、いいものを見つけました!
CNN Talk Asiaに柳井氏が出演していました(ユニクロは、現在、アメリカと中国に力を入れているそうです)。ネットで調べてみたら、この柳井氏のインタビュー、
CNN.com で見られるんですね。そのうえ、transcript もついています!もう録画する必要もないなんて、知らなかった! ありがとう、CNN! 

ビデオは10分くらいですし、身近なユニクロの話題なので、英語も楽しく聴けると思うので、オススメです。
(transcriptを見るのは、できれば最後の最後に、取っておいたほうがいいと思います!)
mixiの笠原さんも、このTalk Asiaに出てました。興味のある方は、探してみてくださいね。


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子どもにオススメの職業は?

6/18水曜日のクローズアップ現代 で、過酷な労働環境による、女性医師の不足問題と、医療におけるワークシェアリングを取り上げていました。医師は、昔は良かったけど、今は医療訴訟もあるし、大変そうだね。開業医にならないと、待遇も良くないところもあるみたいだし・・・なんてことを家族と話しました。

「もし、子どもに薦めるとしたら、これからの時代、どんな職業がいいか?」ということに、話題が移りました。私は・・・「うーん」。答えが出ない。父は、「農業」と即答。「食の安全と、食料自給率の問題が、これだけ言われているから。ただし、個人ではなく、会社で」という意見でした。うん、納得。

そんな話をした翌朝の日経一面に、セブン&アイ、農業参入 10ヵ所に生産法人 国産志向に対応のニュース。あまりにも、タイムリー。

生産から販売まで手掛けることで、食の安全志向に対応。店舗から出る食品ごみを肥料として活用し、グループ内(イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、デニーズ、セブンイレブン)に食品資源の循環網を築く。(略)ヨーカ堂だけで野菜・果物の販売額は年1000億円あり、農業事業は先行するカゴメやワタミの30-60億円規模を早期に抜くとみられる。
(日本経済新聞 2008年6月19日 1面)

課題は、農地取得。一般企業が直接農地を取得することは認められておらず(知らなかった!)、一段の規制緩和が必要とのこと(11面)。また、企業の農業生産法人への出資比率は、特例を除き、1社10%が上限。今回、一般企業の農業参入では最大規模で、規制緩和に弾みがつきそうだ、とのことです(1面)。

こういう流れは、消費者として賛成です。これからもっと
有機野菜 の需要が増えて、価格も下がればいいのにな、と思ってます。アメリカにいたとき、農薬を洗い流すために、ぬるま湯でよーーく洗ってました。今でも習慣になってます。

そういえば、ユニクロの野菜事業 って、ありましたよね?あれはどうなったんだろう?
続きは、次のエントリーで。

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