大切な人を亡くした友達のためにできること1
How to Help Me in My Grief (by Eileen T. Geller)
「大切な人を亡くした友達のためにできること」を、
一部省略して、訳してみました。
友達が、大切な家族を亡くして悲しんでいる。
助けたいけれど、どうしたらいいかわからない。
そういう優しい方の、お役に立てばうれしいです。
亡くなった方を、「お母さん」と訳しましたが、
英語ではmy loved oneになっていて、
どんな関係であっても、共通する内容になっています。
一歩引いて読むと、わがままだなと思いますが、
そういう時期なのだからと、広い心で見守ってください。
この中のどれかひとつでも、本人にとって大きな救いになります。
そして、ずっとそのことを忘れません。
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なんと言っていいか、何をしたらいいのか、わからないんだよね。
なんと言っていいか、何をしたらいいのか、わからないんだよね。
大切な人を亡くして悲しむ私を励ましたい。
でも、どうしたらいいかわからない。
自分の言ったことで傷つけるんじゃないかと、心配したり。
かえって何も言わない、しないほうが、 いいんじゃないかと思ったり。
実際は、何か言葉をかけてほしいというよりも、
ただ、そこにいてくれるだけでうれしい。
できれば、喪失を認めてもらいたい。お母さんの話に触れてほしい。
どんな人だったか、私がどんなにお母さんに会いたいか、
お母さんのいない毎日がどんなにつらいか、
そういうことを、本当は話したい。
友達が心配してくれる、気持ちをわかってくれる。
でも、心配しすぎないで。
ただ一緒にいてくれるだけで、うれしいから。
悲しみにうちひしがれているとき、
悲しみにうちひしがれているとき、
その道のりを共に歩いてもらえたら、本当に救われる。
つまずいたときは、手を差し伸べてほしい。
倒れたら、起こしてほしい。
倒れたら、起こしてほしい。
なによりも、ずっと友達でいてほしい。
友達を助けたいと思っているあなたに。
その方法をいくつか、提案させてください。
お友達が、男性でも、女性でも、
亡くなった方が、友達、家族、同僚、兄弟、おばあさん、
お母さん、小さな子供、どんなお別れでも、共通します。
お母さん、小さな子供、どんなお別れでも、共通します。
もし、もっとたくさんの人が、遺族にしてあげられること、
逆に、言ってはいけないこと、してはいけないことを知っていたら、
悲しみと向き合っている人たちが、どれだけ救われるか・・・。
私のことを想ってくれて、ありがとう。
そして、この記事を読んでくれて、ありがとう。
*私を避けないでほしい。「なんと言っていいかわからない」と、
何も言われないほうが、かえって傷つく。
どんな言葉でも、心がこもっていると、ほんとうにうれしい。
*といっても、決まり文句は言わないでほしい。
「神のおぼしめしだと思います」なんて言葉より、
単に「残念でしたね」と言われるほうが、何倍もほっとする。
*私の言葉と同じように、心の声も聴いてほしい。
死別の話を、何度も繰り返すかも知れないけれど、
私の悲しみを抑え込もうとしたり、どうしたらいいか教えないでください。
話を聴いて、気持ちを受け止めてほしい。
*ひとりになりたいときもあるし、ひとりになりたくないときもある。
一緒にいようと声をかけたうえで、私の意思を尊重してほしい。
日によって、会いたいか会いたくないか、変わるかもしれないけれど。
私にとっての新しい「ふつう」を、模索しているところなんだ。

*カードがもらえるとうれしい。特に、お別れして時間が経ってから。
心のこもった手紙をもらったら、何度も、何度も、読み返す。
特に、お母さんの思い出が語られていたりするとね。
命日や特別な日にカードが届くと、お母さんを想ってくれる人が、
私の他にもいるんだって思える。
*具体的に手伝いを申し出てくれると、うれしい。
掃除、子供の世話、庭仕事、いろんな家のこと。
「何か必要だったら、電話してね」と言われても、
実際には電話できない。人と話をするのさえ、すごく疲れてしまうこともある。
正直、ベッドから起き上がるのがやっと、というときもあるんだ。
掃除、子供の世話、庭仕事、いろんな家のこと。
「何か必要だったら、電話してね」と言われても、
実際には電話できない。人と話をするのさえ、すごく疲れてしまうこともある。
正直、ベッドから起き上がるのがやっと、というときもあるんだ。
*夕食の宅配や、何か食べ物を持って来てくれると、本当に助かる。
料理をするのが、しんどいときもあるから。
宅配の場合、友達が受け取って、家に持ってきてくれると、うれしい。
よく知っている人だから。(配達が来ることが、負担に感じる場合もある)
よく知っている人だから。(配達が来ることが、負担に感じる場合もある)

*自分が壊れてしまったように感じることもある。
でも、それを無理に直そうとしないでほしい。
悲嘆の5段階(否定、怒り、取引、抑うつ、受容)を
ひととおり過ぎたかもしれないけれど、まだ乗り越えてはいないんだ。
お母さんを亡くした悲しみは、これから私が一生かけて、
自分の成長とともに癒していくことを、わかってほしい。
回復の型に、あてはめようとしないでほしい。
*罪悪感、怒り、後悔を感じることもある。それをわかってほしい。
私の言葉、または沈黙を、受け入れてほしい。
*私がどうしているか、ときどき声をかけてほしい。
電話、メール、手紙、直接会いに来たり。
葬儀後のばたばたが過ぎて、弔問客が来なくなると、時が過ぎるのが遅くなる。
電話や励ましのメッセージがない日は、一日が永遠のように、長く感じられる。

*悲嘆が引き起こす症状について、知ってもらいたい。
死別の悲しみが、人の体、心、感情にどれだけ影響を及ぼすか、
知ったらきっと、驚くと思う。
友達から見た私は、ほんの表面に過ぎない。
何かのきっかけで、乗り越えたかに見えた感情が、ぶりかえすこともある。
道を歩いていて、急にわーーっと泣き出しても、それは普通のことなんだ。
*子どもは、一見、平気に見えるかも知れないけれど、
大人と同じように、それぞれ悲しんでいることを忘れないでね。
成長とともに、そのつど、何度も悲しんでいくものだよ。見守っていこうね。
*遺族のサポートグループに行きたいけれど、
ひとりで行くのを不安がっていたら、一緒に行ってほしい。
もし、私の体調がとても悪くなってしまったら、
専門家のアドバイスも受けられるよと、声をかけてほしい。
専門家のアドバイスも受けられるよと、声をかけてほしい。
*あなた自身を大切にすることを、忘れないでね。
私につきあうのに休みがほしいと思っても、理解するよ。
だって、あなたにも、元気でいてほしいから。
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コメント
ありがとうございます。
丁度私同じ状況でなんていえば言いのかわからなくて…
本当にありがとうございます、すこしでも私の友達を元気にしたかったんです。
投稿: ゆうの | 2009年9月14日 (月) 02時00分
>ゆうのさん
こんばんは。
お返事が遅れて、ごめんなさい。
お友達がご家族を亡くされてしまったのですね・・・。
助けたいという、ゆうのさん、とてもお優しい方ですね。
これは私の経験からなのですが・・・「思ったより元気そう」とお友達に言うのは、避けた方がいいかもしれないです。
「元気でいること」を期待されているようなプレッシャーを感じてしまい、元気な自分を演じてしまうことがあります。
本当に、すこーしづつ、よくなったと思ったら、ぶり返し、またよくなって、ぶり返し・・・という感じなんです。
お友達の心境によっては、メールの返事もできないくらい、つらい時があるかもしれません。
難しいとは思いますが、それでも、温かく長い目で、見守ってあげてください。
それくらい、「ありえない」ことが、お友達の身に起きてしまったとのです・・・。
きっと、ゆうのさんのお気持ち、伝わると思います。
丁寧にコメントを残していただき、こちらこそありがとうございました。
書いておいてよかったと思いました。
投稿: Karen | 2009年9月16日 (水) 20時46分
この間、私の友人の大切な人が急に亡くなられました。
私もどうしてあげたらいいものかと思っていたのですが、ここに書いてあることとても参考になりました!
あまり焦らせないよう、ゆっくりと見守っていこうと思います。
投稿: ka | 2010年11月 4日 (木) 01時23分
>kaさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。
お返事が遅くなってしまって、ごめんなさい。
私の経験が、ほかのつらい思いをされている方の助けになれば、うれしいです。
ご友人は、kaさんのようなとても想いやりのあるお友達がいらっしゃって、本当に救われると思います。
なんと言っていいかわからなくて声をかけない、心配はしているけれど・・・というのが、実は大切な人を亡くした人にはつらいと思います。
密かに心配していても、残念ながら何らかのアクションを起こさないと、伝わらないからです。
時間をおきつつ、でも、あまり時間をあけないで、お友達に必要とされているときに、お話を聴いてさしあげてください。
投稿: Karen | 2010年11月30日 (火) 19時22分