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2009年6月

ブログ更新はこれが最後です

Dawn


このブログを読んでくださったみなさまへ


ブログの更新は、これが最後になるかと思います。

貴重な時間を割いて、コメントを残してくださった方の優しさと、
真摯なお気持ちに、感謝いたします。
みなさまのおかげで、書くのがとても楽しかったです。
今まで、本当にありがとうございました。

コメントを残してくださった方には、お返事をいたします。
お返事まで時間がかかってしまいますが、ご了承ください。

これからは、悲しみを癒すことと、
Revised New Year's Resolutionsの達成に向けて、
日々を過ごしていきたいと思います。

みなさまの健康と幸せを、お祈りいたします。

Thank you and have a great day!

Karen :)


PS
お蔵入りになりかけた記事を、下にアップしておきました。
よかったら、読んでください。
                   
                 

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アメリカとイギリスに行くときはyelp

Burger

ガイドブックには、いいことしか書いてなくて、
行ってがっかり、なんてこと、ありませんか?
説明が少なくて、イメージが湧かなかったり。

アメリカ、イギリスに旅行に行くとき、オススメするのが、
yelpという口コミサイト。

旅行先に友達がいれば、おいしいところを教えてくれます。
友達がいなくても、情報は地元の人に聞こうAsk the locals
実現できるのが、yelpです。
レビュー数が多く、えー、そんなこと書いちゃうの?という
正直すぎるコメントもあります。

例えば、Barney's Gourmet Hamburger(上の写真)。
レビューを見ると、好き嫌いは本当に人それぞれで、
接客について、厳しい意見も見受けられます。
私は、☆☆☆☆☆あげるんだけどな。
Sunshine Burgerと、Milano Burgerがおいしかったです。

Berkeleyにある、エチオピア料理のレストラン
The Blue Nile
今度アメリカに行くときに、また行きたいなぁとyelpで調べたら・・・
closed。ショックです。
私と同じように、「閉店してたなんて、知らなかった。信じられない」
「おいしかったのに。残念」というコメントが、たくさんついていました。
I will cry forever...I LOVED this place!なんて書いている人も。


「なんかかわいい~」と吸い寄せられるように入った
カフェの名前を、すっかり忘れてしまいました。
「Union Street, San Francisco, American Apparelの近く」
という記憶をたよりに、American Apparelを探して→
地図の下にあるBrowse NearbyからCoffeeを選んで→
見つかった!Jovino

Wi-Fi(無線LAN)が入っていて無料なので、
PCを持ち込んでいる人が多かったです。
(「サンフランシスコ、無料Wi-Fi(無線LAN)、カフェ」という条件でも、
検索できます)
それから、赤ちゃん連れも何人かいました。
木の家具を使っていて、温かみのある雰囲気。

Tofuなんとかというサラダを注文したら、豆腐が見当たらない。
「Tofuが入っているはずなんだけど・・・」と、感じの良いお兄さんに言ったら、
どっさり持ってきてくれました。
実は食べているうちに、一番下に豆腐が入っているのを発見・・・。ごめんなさい。
サラダの味は・・・、ビーツが苦手なので、とってもらえればよかったな。
野菜はオーガニックで、たっぷり。日本のカフェの3倍くらいの量です。


yelpには、レストランだけではなく、美術館なども。
私の大好きなLegion of Honorは、4.5☆でした。(レビュー数301)
母の日には、お母さんだけではなく、全ての人が入場無料だそうです。
知らなかった。懐の深さを感じる、いいサービス。

ここには、モネの睡蓮のなかで、私が一番好きな絵があります。
ここに住みたいくらいです。もちろん、☆☆☆☆☆あげます。
カフェにはテラス席もあって、風を感じることができて、気持ちがいいですよ。


Legion_of_honor

あー、これを書いていたら、アメリカに行きたくなってきた!
でも、今の精神状態で行ったら、
日本に戻って来る自信がありません。危険です。

頭のどこかに、yelp*、ぜひ覚えていてくださいね。

*yelpとは、「キャンキャン吠える」という意味です。
いいお店を見つけて、「ねー、聞いて!こうだよ!」と、
みんなに伝えたい気持ちを表現したのかな?
                         
                     

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本選びの打率を上げるには

蔵出し記事の第2弾です。これは、2008年12月に書いたものです。

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おもしろそう!と思って買った本を実際に読んでみたら、
「ハズレ」だったという経験はありませんか?

本はたくさん買って読みたい。
でも、予算が限られていて、そんなに買えない。
できれば当たりの確率を高くしたい、と思いませんか?
今日は、「Reading Hacks」から、なるほど~と思った部分を紹介します。

READING HACKS!読書ハック!―超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣

そもそも、「本選びの打率」とは、どれくらいの数値なのか?
明治大学教授・斎藤孝さん(「声に出して読みたい日本語」)の打率は、
「6割6分6厘」だそうです。
日本語の達人でさえも、3冊に1冊はハズレだということ。

それなら、私のような「素人」がハズすのは仕方がないのかも。
でも、何かいいコツがあるのなら、知りたい。

印象的なコツのひとつは、「ビジネス書はウェブショップで買わない」。

どうしてダメなのか?
(本の感想をブログで書いているので、矛盾しているのですが)

それは、「インパクトの強いレビューにひっかかって、
本当は必要でない本を買ってしまいがち」だから。

「重要なのは、レビューアーの意見ではなく、自分の抱えている問題を自覚し、
少しでもそれに対応するヒントを探せるか」(p.55)。
つまり、他人の好みや意見を、なるべく取り入れないようにするのがコツなんだそう。
今までは、レビューを保証のように感じていたので、全く逆の発想です。

「打率」を上げるためには、実際に書店に足を運んで、
自分の眼で確かめて購入する。それを続けるのが大事とのこと。
確かに、ネットで見て気になった本でも、実際に書店で見たら、
思った内容と違っていて買うのをやめた、ということもあります。
全体的な読みやすさ、レイアウト、情報量、「最終的にこの本は買いなのか?」
といったことがわかります。

この本の著者と私の習慣で同じだったのが、「読書のほしいものリスト」を作っておくこと。私は手帳に書いています。

もし、ハズレの本をひいてしまったときは?

おもしろくない本は、読むのをやめる
ハズレの本を読むことほど、時間の無駄はない」(p.110)。
つい元を取ろうと思って、最後まで読もうとしていましたが、
これからは、思い切って途中でやめてみよう!

本で当たりが出たときの楽しみ方として、「読書キット」が提案されています。

著者のキットは

*最近読んでいる新書や文庫が2冊
*フィルム素材のpost-it
*色ペン2-3本
*iPod
*小さなスケッチブック

以上を、ペンケース(無印で売っているような透明のポーチ)に入れる。

これがあれば、移動時間や人を待っているときなど、15分くらいのすきま時間にも
メモを取りながら読書ができて、
本を活用できるそうです。

読書中にメモは取らない派ですが、post-itはあると確かに便利だと思い、
この本を読んですぐお店に直行。買ったのは、これ

今まではページの端を折るだけでしたが、圧倒的に感動した部分に
ポスト・イットを貼るようにしてます。
私はページの折りすぎ傾向にあるため、感動レベルの見分けがついて、便利です。
本を閉じたときの見た目も綺麗で、おすすめです。

**************************

この記事を書いたあと、母が亡くなってから読む本は、
悲しみを癒す本が中心になりました。
(それと、「料理本」)
そのとき一番の悩みの解決法、答えを、必死になって本に求めます。

死別体験者である著者は、いわば「先達」。
「私も同じです!」と言いながら、一緒に話している気分になり、
どうにもならない感情を、少しずつ解放しようとしています。

                  

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親が亡くなったときに自分を癒す方法

River_2

Helping Yourself Heal When a Parent Dies (by Alan D. Wolfelt, Ph.D.)
「親が亡くなったときに自分を癒す方法」を、一部省略して訳しました。

訳しているうちに、不思議と癒されてきました。
意味をよく咀嚼したからかもしれません。

お父様、またはお母様を亡くされて、このブログに来てくださった方へ。
2009年1月に母が亡くなったので、お気持ち、よくわかります。

私も、まだまだ葛藤の日々です。
最近泣いてなかったのに、今日はコップ1杯くらいの涙が出ました。

私は、死別の悲しみは「乗り越える」ものとは思っていません。
乗り越えるというより、消えることのない悲しみと共にどう生きていくか、
どうつきあっていくかを、少しずつ学んでいくのではないか・・・
そんな気がします。

みなさまに、少しでも、ほっとする時間がありますように。


追記:お読みいただき、ありがとうございます。
このブログは、現在更新をお休みしております。
お返事は必ずさせていただきますが、お時間がかかりますことを
どうかご了承ください。
よろしくお願いいたします。

*******************

お父さん、お母さんが亡くなってしまったんだね。
親との関係が、よかったとしても、悪かったとしても、
親への想いはとても強かったんじゃないかな。
基本的には、ほとんどの人が親を深く愛している。
親も、世界で一番、無条件の愛を与えてくれる。

かけがえのない人を失って、悲しくてしょうがないよね。
亡くなった人への思いや感情をさらけ出すのが、死を悼むということ。
あえてさらけ出すことが、悲しみを癒すのに必要なんだ。


あなたの悲しみは、あなただけのもの

死別の悲しみは、ひとりひとり違う。みんなが同じ方法で悲しむわけじゃない。
親との関係、どんなお別れだったか、精神的にどんな支えがあるか、
文化、宗教の違いによって、
悲しみの体験は異なってくる。
だから、自分自身のやり方で悲しんでいい。他の人と比べないでね。
どれくらいの期間が過ぎたら、悲しむのはもう終わり、
なんて考えに左右されなくていいよ。

一日、一日、自分のペースでのんびりいこう。


いろんな感情が押し寄せる

親子の絆は、人間が持つなかで、一番根本的なものなんじゃないかな。
お母さん、お父さんが亡くなったことで、その絆が引き裂かれてしまった。
そして、さまざまな強い気持ちの揺れを体験する。

まひしたような感じ、混乱、恐怖、罪悪感、安ど感、怒り・・・
こういった感情は、ほんの一部。
短い間に次から次へと押し寄せたり、一度に感じるかもしれない。

親と死別したときに感じる気持ちは、人によって違うけれど、
共通してよく聞かれる感情を説明すると・・・


悲しみ

親が亡くなったら悲しいって、わかってはいたと思うけれど、
こんなに悲しくなるなんて、想像してなかったかもしれないね。
でも、これだけ深く悲しむのは、自然なことなんだ。
だって、無条件で、他の誰よりもあなたのことを心配してくれた人が、
いなくなってしまったんだから。

もし今回、両親の最後のひとりが亡くなってしまったのなら、特に悲しいと思う。
「大人の孤児」になるのは、とても痛みを伴う、人生の転換だから。
あなたに子供がいたら、おじいちゃん、おばあちゃんを亡くしたことになるから、
それを思うと、また悲しいよね。
たくさん悲しんで、自分の心の痛みを受け入れよう。


安ど感

もし親が亡くなる前に、しばらく闘病していたら、お父さん、お母さんが亡くなって、
あなたはほっとしているかもしれない。親の看病をしてきたなら、この想いは強いかもしれない。だからといって、お父さん、お母さんを愛してなかったわけじゃないよ。
親の苦痛が終わって、ほっとするのは、愛しているからこそ。自然なことだよ。


怒り

機能不全家族や、虐待のあった家庭に育った場合、解消できなかった怒りが、
亡くなった親に向くかもしれない。

つらい感情が、親の死によって、表面に浮上してくるかもしれない。

愛情のある関係だった場合は、親がまだ若いのに、永遠の別れが訪れたことに怒りを感じるかも知れない。
もし怒りを感じるなら、怒りの原因を分析して、受け入れるようにしてほしい。


罪悪感

親との関係に問題を抱えていたり、距離があったり、複雑な感情を持っていた場合は、親が亡くなったときに罪悪感を感じるかもしれない。
こう言おうと思っていたのに、言えなかったとか、あんな傷つけるようなことを言わなければよかったとか。

でも、罪悪感や後悔といった感情は、お母さん、お父さんが亡くなったときに、自然に持つもの。こういう気持ちに向き合うことが、癒しに必要なんだ。
自分のこと、おかしいんじゃないかと思うかもしれないけれど、いたって普通で、健全だよ。どんな気持ちになったとしても、自然に任せよう。自分に批判的になったり、つらい考えや感情を抑え込もうとするのはやめよう。
悲しい気持ちを親身になって聴いてくれる人に、できるだけ会って話をしよう。

Hydrangea2


死別が家族全体に与える影響

親が亡くなったことがどう影響するかは、あなたと、兄弟・姉妹、それぞれ違うんじゃないかな。だって、ひとりひとり、親との関係が違うから。それぞれが自分のやり方で、親との別れを悲しんでいいと思う。

親が亡くなったことで、もしかしたら、兄弟の間で衝突するかもしれない。葬儀のやり方で意見が分かれたり、金銭的なことで揉めたり。嫌になるかもしれないけれど、これも自然なこと。ストレスが多いこの時期、家族でお互いよく話し合うようにしよう。
嫌なことばかりじゃなく、親が亡くなったことで、兄弟の絆を強く感じるかもしれない。
ありがたいね。

それから、ひとり遺されたお父さん、お母さんのことを考えてみよう。
長年連れ添った奥さん、旦那さんを亡くすということは、子どもが受ける衝撃とは、また違う。だからといって、あなたは親に対して責任がある、と言いたいわけじゃない。
まずは、あなた自身を癒すこと、自分の悲しみに向き合うことが、なによりも大事。
そのうえで、親よりも若くて、回復力もあるあなたなら、忍耐と思いやりの気持ちを持って、親に接していけるんじゃないかな。


人に助けを求めよう

つらいとき、自分を思いやるつもりなら、人に助けを求めることが一番。
こんなふうに考えてみて。
親を失うということは、これまでの人生で一番つらい仕事じゃないかな。
大変なときは、誰かが手を貸してくれると、負担が軽く感じられるよね。

亡くなった親が高齢だった場合、人はあなたの悲しみを理解してくれないかもしれない。年を重ねることを軽視しがちな文化だから。お年寄りは知恵、経験、愛を与えてくれる存在というより、もう役目を終えた人たち、という見方をするのかもしれない。
「大往生でしたね」「寿命でしたよね」なんて言われたり。「お母さんは特別な存在でしたね。お母さんとの絆は、大きな意味がありましたよね。お亡くなりになって、残念ですね」と言われるかわりに。

あなたの悲しみを認め、話をそのまま聴いてくれる人を探そう。
あなたの気持ちを判断しようとしたり、ひどいときは、流そうとする人は、避けよう。
痛みが消えることはないけれど、人と分かち合うことで、時間をかけて、痛みに耐えられるようになる。
助けを求めることで、人とのつながりや愛情がさらに強くなって、
人生に再び生きる価値が見えてくるよ。


体と心の限界を許そう

死別の悲しみを体験すると、疲れきったように感じると思う。思考力が落ちたり、物事を決められなくなったり。エネルギーが低くなることで、自然とペースをゆっくり落とすようになる。体と心の声を聴くようにしよう。自分自身をいたわってあげよう。しっかり休もう。バランスの取れた食事をしよう。スケジュールを、できるだけ軽くしよう。

悲しみは、(薬のように)「投与」するものと考えてみよう。毎日、一日中無理して死別のことを考えなくてもいいんだよ。自分を癒すために、悲しむことは必要。
でも、生きていくことも必要なんだ。


意味を求める
 

「どうして、今、お母さんが死なないといけなかったの?」
「亡くなると、どうなるんだろう?」
人生や生きることの意味を求めるのは、親が亡くなったときの、自然な反応。
悲しみを癒していくのに、こうした疑問に答えを探すことは、必要なんだ。
確かな答えが見つからなくてもいい。
大事なのは、物事をじっくり考え、感じていくこと。


思い出を大切にする
 

親はもう、この世には存在しないけれど、心の中、思い出の中に生き続けている。
思い出を大切にして、家族や友達と分かち合おう。思い出して、笑うかもしれないし、泣くかもしれない。
どちらにしても、思い出は永遠に残る、お母さん、お父さんとの大切な繋がり。
思い出を形に残したいと思うかもしれない。木を植えるのもいいし、箱を用意して、
思い出の写真や形見を入れるのもいい。
 

悲しみと癒しに向かって

もう一度思いっきり生きて、愛するために、親の死を悲しまなくてはいけない。悲しみを隠さずに出すことで、初めて自分を癒すことができる。悲しい感情を否定すると、余計にややこしくなって、重くなってしまう。
悲しみを受け入れて、癒してほしい。
悲しみとうまくつきあえるようになるのは、そんな急にはできない。
悲しみとは、ひとつの出来事として終わるものではなく、一連の作業だということを覚えていてほしい。
焦らないでいいし、自分に甘くていい。
そして、親が亡くなったことで、あなたの人生が永遠に変わったいうことを、
けっして忘れないでね。

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最後に観た映画

母と最後に観に行った映画は、あさぼっちさん におすすめしていただいた、
マルタのやさしい刺繍」です。

マルタのやさしい刺繍 [DVD]

感想は、こちらの記事で書いています。

映画で使用されていた旗が、展示されていました。

Flag


「マルタ、かわいい」と言っていた母は、
記念に絵葉書を買っていました。
そんな母を、いつもかわいいのですが、さらにかわいいと思いました。

この日は、有楽町の
クリスピークリームドーナツ
→銀座で映画
→ZARAでウィンドウショッピング。(母は初めて)
→マロニエゲートsou で食事
東急ハンズ で買い物(母が欲しがっていた、トング を購入)
→有楽町イトシアでお茶

以上、母娘のお出かけ王道?コース。

疲れているはずだから、食事のあと、「今日はもう帰ろう」と言う私に、
母は「デザートが食べたい。お茶しようよ」。
スタバに行ったら、とても混んでいて、席がいっぱい。
「帰って、家でお茶しようよ」と言ったら、「お茶したい」と、母。

たどり着いたのが、
茶寮花絵
出されたお皿にお花が添えてあって、「あら、かわいいね」
「後の女の人の声、すごいね。興奮しちゃって(苦笑)」
「あー、おいしいねー」と、
いつものように、なんてことない話をしたので、
他に何を話したのか、詳しくは覚えていません。

がんと診断される何年か前、二人で銀座の歩行者天国を歩いていたら、
バイオリンの音色が聴こえてきました。
生で聴くショパンの「ノクターン」にうっとりした母は、
興奮気味にその場でCDを買い、家でよく聴いていました。
久しぶりに銀座を二人で歩いたら、その日のことを思い出しました。

今回、なぜか、駅のホームで手を繋ぎました。
ふだんは、繋がないのに。風がびゅーーっと吹いて、寒かったから。
「お父さんと二人のときは、いつも手を繋ぐんだよ。ラブラブなの」と、
母は笑いながら話してました。

この日が母と最後の映画鑑賞、二人きりでの外出になりました。
まさかこれが最後になるなんて、思わなかったです。
亡くなる、ほんの2か月ほど前のことです。

あさぼっちさんのおかげで、映画を観に行くことになり、
思い出を作ることができました。
ありがとうございました。
(お礼を言うのが遅くなって、ごめんなさい)

くしくもこの映画、ご主人を亡くして意気消沈していたマルタが、
友人の励ましとともに、かねてからの夢だったお店を出すという、再生の話。
そしてもうひとつ、突然の悲しいお別れが・・・。
母と最後に見た映画が、「マルタのやさしい刺繍」だったということは、
何か意味があるのかもしれません。
                            

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Serenity Prayer

Sakura


God grant me the serenity
To accept the things I cannot change;
Courage to change the things I can;
And wisdom to know the difference.
           
            Reinhold Niebuhr
 
 

神よ、 変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、 変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
 
                  大木英夫訳   
 

神学者ラインホルド・ニーバーの祈りです。
詳しくは、
こちら(英語では、こちら
 
初めて知ったときから、心に残っている言葉で、
最近特に、心のなかで繰り返しています。
 
そういえば、母がよく聴いていたラジオ番組、
「テレフォン人生相談」(!)での、加藤諦三さんの言葉と似ています。
 
「変えられることは変える努力をしましょう。
変えられないことはそのまま受け入れましょう。
起きてしまったことを嘆いているよりも、
これからできることを皆で一緒に考えましょう」
 
「本当にそうだよね」と、母とうなずいていました。今も、そう思います。

それでも、死別だけは、ほんとうに受け入れるのが難しい。
変えられないことだと、わかってはいても。

最近元気になってきて、普通に笑うこともあります。
でも、その直後に、「母には、会いたくても、会えないんだ」と、
絶望に襲われて、
胸がぎゅーっと、痛くなります。

悲しみを癒すには時間がかかるということ、
時間が解決しないこともあること、
痛みをともなうということも、「変えられないこと」。
それを受け入れ、静かに時を過ごすことが、
今の私には必要なのかもしれません。
                         
                                       

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大切な人を亡くした友達のためにできること2

Flowers_6

ひとつ前のエントリーで、英語の記事を翻訳しましたが、
日本語では、遺族をどうサポートするかついての記事は、
なかなか見つけられませんでした。

ネット記事としては貴重な、死別の悲しみとケア:1
は、
少しでも多くの方の目に触れ、遺族の心境について、
広く知ってもらえたらなと思います。

もちろん、遺族自らが、悲しみとどうつきあっていくか、模索しなくてはなりません。
再び生きていこうとするのは、本人にしかできないのですから。

けれど、悲しくて、どう進んでいいかわからないときに、
手を差し伸べてもらえたら、心にぽっと、明かりが灯ります。
想ってくれる人がいると感じられたら、終わりのないような苦しい日々を、
一歩ずつ、歩いていく勇気がもらえます。

今日は、私の体験から思ったことを、具体的にまとめてみました。


うれしかったこと、助けられたこと

□ただ、話を聴いてくれた。自宅で。電話で。

□亡くなった直後、代わりに買い物に行って、必要なものを買ってきてくれた。
 出かける気力も体力もなかったので、とても助かった。

□きれいなお花とお菓子を持って、お参りに来ていただいた。
 このお花は、「できあがったら、お母様のイメージでした」。
 水色が好きだった母を思い出す色合いで、とてもうれしかった。
 来ていただくときは、食事よりお茶が、準備と片付けが簡単で、正直ありがたい。

Flowers_7

Flowers_3


□心のこもったお手紙、お葉書、メールをいただいた。

□お茶や、食事に誘ってくれた。
 私の無理のない範囲で、日にちや場所を考えてくれた。

□お花を贈っていただいた。これは、アメリカから。
 「明るい春の花で、家族が癒されるように」。とても癒された。

Flowers


□「無理しないで。家事も、完璧を目指そうなんて思わなくていいよ」と、
 言ってくれた。

□夕ごはんの献立が「全く」思い浮かばないとき、アイデアをくれた。
 思考力、判断力が落ちるので、そういうことが「とても」助かる。

□「Karenさんのことを想っている人がいると伝えたくて」と、
 私が好きなもの、かわいいものをたくさん送ってくれた。
 離れていても、気持ちがよーく伝わってきた。

Gift


言われて悲しかったこと

□「Karenちゃんのお母さんは、○歳だったから、まだいいほうだよ。
 ○○のお母さんなんて、○歳だったんだよ」
 
□「(親との別れは)いつかは誰もが経験すること」

□「がんばって」

□治療方針、病院の選択について。責められたように感じる。
 一番救いたい、亡くなってほしくないと思っていたのは、家族。

□今後について、ああしろ、こうしろと、偉そうにアドバイスする。


これから、家族とお別れをした人に、したいと思っていること

□話を聴く。私の経験を話したとしても、押しつけないようにする。

□買い物を申し出る。亡くなる前後は、特に助かる。

□お花を贈る。ほんとうに癒される。お悔やみの気持ちが伝わってくる。

□読んで、とても救われた本を贈る。
 「読みたいときに、読んでね。パラパラとめくるだけでも」と言って。
 でも、長い文章を読む気力がないかもしれないので、気をつける。
   
□遺族を悲しませる言葉について、できるだけ多くの人に知ってほしい。
 そのために、周りの人に、ブログでも、経験したことを話す。

□親御さんがおいくつであっても、「大往生でしたね」
 「長生きで、よかったですね。うちの母は、○歳でしたから・・・」と言わない。
 歌手の細川たかしさんも、お父様が99歳で亡くなられて、
 「おふくろが逝って、おやじもいなくなった」と、ボロボロ泣いておられた。
 いくつになっても、お別れは悲しいもの。

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大切な人を亡くした友達のためにできること1

Tulips

How to Help Me in My Grief (by Eileen T. Geller)
「大切な人を亡くした友達のためにできること」を、
一部省略して、訳してみました。


友達が、大切な家族を亡くして悲しんでいる。
助けたいけれど、どうしたらいいかわからない。
そういう優しい方の、お役に立てばうれしいです。

亡くなった方を、「お母さん」と訳しましたが、
英語ではmy loved oneになっていて、
どんな関係であっても、共通する内容になっています。

一歩引いて読むと、わがままだなと思いますが、
そういう時期なのだからと、広い心で見守ってください。
この中のどれかひとつでも、本人にとって大きな救いになります。
そして、ずっとそのことを忘れません。

**********************

なんと言っていいか、何をしたらいいのか、わからないんだよね。
大切な人を亡くして悲しむ私を励ましたい。
でも、どうしたらいいかわからない。
自分の言ったことで傷つけるんじゃないかと、心配したり。
かえって何も言わない、しないほうが、 いいんじゃないかと思ったり。

実際は、何か言葉をかけてほしいというよりも、
ただ、そこにいてくれるだけでうれしい。
できれば、喪失を認めてもらいたい。お母さんの話に触れてほしい。
どんな人だったか、私がどんなにお母さんに会いたいか、
お母さんのいない毎日がどんなにつらいか、
そういうことを、本当は話したい。

友達が心配してくれる、気持ちをわかってくれる。
でも、心配しすぎないで。
ただ一緒にいてくれるだけで、うれしいから。

悲しみにうちひしがれているとき、
その道のりを共に歩いてもらえたら、本当に救われる。
つまずいたときは、手を差し伸べてほしい。
倒れたら、起こしてほしい。
なによりも、ずっと友達でいてほしい。

友達を助けたいと思っているあなたに。
その方法をいくつか、提案させてください。
お友達が、男性でも、女性でも、
亡くなった方が、友達、家族、同僚、兄弟、おばあさん、
お母さん、小さな子供、
どんなお別れでも、共通します。

もし、もっとたくさんの人が、遺族にしてあげられること、
逆に、言ってはいけないこと、してはいけないことを知っていたら、
悲しみと向き合っている人たちが、どれだけ救われるか・・・。

私のことを想ってくれて、ありがとう。
そして、この記事を読んでくれて、ありがとう。

Flowers_2_2



大切な人を亡くした友達のためにできること



*時間を与えてほしい。そんなに期待したり、回復を急がせないでほしい。
悲しみを癒す作業は大変で、周りが想像するより、ずっと時間がかかるんだ。

*私を避けないでほしい。「なんと言っていいかわからない」と、
何も言われないほうが、かえって傷つく。
どんな言葉でも、心がこもっていると、ほんとうにうれしい。

*といっても、決まり文句は言わないでほしい。
「神のおぼしめしだと思います」なんて言葉より、
単に「残念でしたね」と言われるほうが、何倍もほっとする。

*私の言葉と同じように、心の声も聴いてほしい。
死別の話を、何度も繰り返すかも知れないけれど、
私の悲しみを抑え込もうとしたり、どうしたらいいか教えないでください。
話を聴いて、気持ちを受け止めてほしい。

*ひとりになりたいときもあるし、ひとりになりたくないときもある。
一緒にいようと声をかけたうえで、私の意思を尊重してほしい。
日によって、会いたいか会いたくないか、変わるかもしれないけれど。
私にとっての新しい「ふつう」を、模索しているところなんだ。

Flowers_3

*カードがもらえるとうれしい。特に、お別れして時間が経ってから。
心のこもった手紙をもらったら、何度も、何度も、読み返す。
特に、お母さんの思い出が語られていたりするとね。
命日や特別な日にカードが届くと、お母さんを想ってくれる人が、
私の他にもいるんだって思える。

*具体的に手伝いを申し出てくれると、うれしい。
掃除、子供の世話、庭仕事、いろんな家のこと。
「何か必要だったら、電話してね」と言われても、
実際には電話できない。人と話をするのさえ、すごく疲れてしまうこともある。
正直、ベッドから起き上がるのがやっと、というときもあるんだ。

*夕食の宅配や、何か食べ物を持って来てくれると、本当に助かる。
料理をするのが、しんどいときもあるから。
宅配の場合、友達が受け取って、家に持ってきてくれると、うれしい。
よく知っている人だから。(配達が来ることが、負担に感じる場合もある)

Flowers_5

*自分が壊れてしまったように感じることもある。
でも、それを無理に直そうとしないでほしい。
悲嘆の5段階(否定、怒り、取引、抑うつ、受容)を
ひととおり過ぎたかもしれないけれど、まだ乗り越えてはいないんだ。
お母さんを亡くした悲しみは、これから私が一生かけて、
自分の成長とともに癒していくことを、わかってほしい。
回復の型に、あてはめようとしないでほしい。

*罪悪感、怒り、後悔を感じることもある。それをわかってほしい。
私の言葉、または沈黙を、受け入れてほしい。

*私がどうしているか、ときどき声をかけてほしい。
電話、メール、手紙、直接会いに来たり。
葬儀後のばたばたが過ぎて、弔問客が来なくなると、時が過ぎるのが遅くなる。
電話や励ましのメッセージがない日は、一日が永遠のように、長く感じられる。

Flowers_3_2

*悲嘆が引き起こす症状について、知ってもらいたい。
死別の悲しみが、人の体、心、感情にどれだけ影響を及ぼすか、
知ったらきっと、驚くと思う。
友達から見た私は、ほんの表面に過ぎない。
何かのきっかけで、乗り越えたかに見えた感情が、ぶりかえすこともある。
道を歩いていて、急にわーーっと泣き出しても、それは普通のことなんだ。

*子どもは、一見、平気に見えるかも知れないけれど、
大人と同じように、それぞれ悲しんでいることを忘れないでね。
成長とともに、そのつど、何度も悲しんでいくものだよ。見守っていこうね。

*遺族のサポートグループに行きたいけれど、
ひとりで行くのを不安がっていたら、一緒に行ってほしい。
もし、私の体調がとても悪くなってしまったら、
専門家のアドバイスも受けられるよと、声をかけてほしい。

*あなた自身を大切にすることを、忘れないでね。
私につきあうのに休みがほしいと思っても、理解するよ。
だって、あなたにも、元気でいてほしいから。
私がどれだけ感謝しているか、言ってなかったかな?

Flowers_4

                               

              

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洗濯物を減らすには

Hydrangea

洗濯物が乾かない、梅雨の季節がやってきますね。
今日は、母が友達から聞いて、取り入れた方法をご紹介します。

毎日使うタオルを、それぞれひとまわり小さいものにするだけで、
洗濯物の量を、減らすことができます。

バスタオル→フェイスタオル
フェイスタオル→ハンドタオル(20×20cmくらい)

に変えるだけです。

体を拭くのに、バスタオルでなくてはいけない、
なんてルールはないわけで。
フェイスタオルでじゅうぶん、体も髪も拭けます。

以前はフェイスタオルを洗面所に下げていましたが、
今は、顔を洗ったらそのつど、戸棚からハンドタオルを取り出し、
使ったら洗濯機に、ぽい。清潔です。

この方法を取り入れてから、母も私も、楽になりました。
試すと、やみつきになるのですが、
世の中は、まだバスタオル派が主流のようですね。

そういえば、大学のルームメイト(アメリカ人)は、
バスタオルを確か1週間くらいは使っていたような気が・・・(汗)。
                             
PS
洗濯物を干すときは」も、よかったら、どうぞ~
                   

           

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Revised New Year's Resolutions

Sunset

↑よーーく見ると、三日月が写ってますよ~

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母が亡くなったことは、私にとって地殻変動的なことで、
人生観や物事の優先順位が、大きく変わった気がします。

やらなくて済むことは、やらなくなり、
それでも案外生きていけると知りました。
悩みだと思っていたことが、たいしたことではないと気づき、
何が大切かということを、今までにないほど、考えるようになりました。

New Year's Resolutionsの、改訂版です。

□ 美容と健康に良くないことは、しない。
  何かをやる前に、どんな小さなことでも、
  「それは、美容と健康にいいのか?」と、自分に問いただす。
  
□ Don't be too hard on yourself
(自分に厳しくしすぎない)
  
無理をしない。許容量を超えそうなら、休む。お断りする。お願いする。

□ 小さなことでいいので、1日ひとつ、自分を喜ばせることをする
  (おいしいお茶をゆっくり飲む、いい香りのお風呂に入る・・・) 
  
□ 本は、冊数やジャンルにこだわらない。心のおもむくままに。

□ 1週間にひとつ、新しい家事のコツを学んで、試してみる。
  (新しいレシピに挑戦する、そうじ法など)

□ やることを減らす。やらなくてもいいことは、しない。前向きな手抜き。
  (前回と同じ)

□ 週に3日、No PC Dayを設ける。

□ 明日亡くなって、家族に部屋を見られてもいいくらい、物を捨てる。
  
□ 大切な人のために、自分を大切にする。(前回と同じ)

□ 「ありがとう」の気持ちを忘れずに・・・。
  生きていること、支えてもらっていることに、毎日感謝する。


Spend time on what really matters
(本当に大切なことのために時間を使う)
これからの人生のテーマです。

母が亡くなり、平均寿命なんて、「まったく」保障がないと、身に沁みました。
人生の残り時間は、思っているより短い。

「あぁ、もっと○○したかった・・・」と、最期に思えないようなことは、
続けるのをやめよう。
「老後は・・・」と思っても、そもそも老後なんてないかもしれないから、
いつかしたいと思うことを、前倒してやろう。
1年後にやろうと思っていることを、今から始めて、
やめようと思っていることを、今やめてしまおう。

といいながら、100歳ぐらいまで生きたりして。
まぁ、それはそれで、またそのとき考えます。
(ちなみに、父方の祖母は、94歳まで生きました・・・)
                         

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