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おくりびと

映画をご覧になった方も多いかと思う、「おくりびと」。
私がこの映画を観たきっかけは、母が亡くなったことなのですが・・・。


母の納骨まであと1週間という頃、叔母が「お参りしたい」と、訪ねてきました。
家には私ひとりでしたが、母の治療方針や
親族への連絡のタイミングなどについて、いろいろと言われました。

その場はなんとか対応したのですが、
お風呂で湯船にちゃぽんとつかっていたら、
胃が痛くなって、悲しくて、涙がぼろぼろとまらない。

気持ちを鎮めたい。静かな気持ちで、母のお骨をお墓にお納めしたい。
すがるような想いで、次の日、気になっていた「おくりびと」を観に行きました。

おくりびと [DVD]

納棺の場面がいくつも出てきますが、
つい最近体験したばかりなので、臨場感がありすぎます。
それぞれのお別れに、自分を重ね合わせ、
映画の上映中ほとんど、肩を震わせて泣いていました。
もう、周りなんて、お構いなしで。

棺に納めて、扉を閉める場面が連続するシーンは、
送られる側、旅立つ人の目線なので(棺の内側から撮影)、
なんとも言えない気持ち。
永遠の別れを思い、胸がいっぱいになります。

今まで死別の映画を観たのとは、
比べものにならないほど、大泣きしました。
それもそうですね。
疑似体験ではなく、現実に起こってしまったことですから・・・。

大切な人を送った方は、「おくりびと」を観ると、
当時の記憶がよみがえって来て、つらくなるかもしれません。
私も、悲しみがどーーっとこみ上げて、
気持ちを鎮めるどころではなくなりました。

母が亡くなって、まだ1か月半だったので、
観るのは時期尚早だったのかもしれません。
でも、たくさん泣いて、涙効果ですっきりはしました。
山を吹き渡る風のようなテーマ曲も、とても美しいです。
音楽で心が洗われ、聴いて流す涙で、また心が洗われます。

「私の想いは、母がわかってくれている。家族も。
母の想いは、私と家族がわかっている。
わかるひとは、わかる。それでいい」
という気持ちになりました。

母のときの「おくりびと」、納棺師さんも、
本当に温かく、穏やかで、すばらしい方でした。
人次第で、一生記憶に残るお別れの場面が、変わりますね。
こちらについては、また改めて書きたいと思います。

PS
「三毒追放」の「愚痴らない」が守れられていませんね・・・。

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コメント

Karenさん、お久しぶりです。

書くかどうか逡巡しましたが、思い切って書きます。

私の祖母が亡くなったとき、母が親戚(祖母の娘で、母にとっての小姑です)から言われた言葉や、夫の私に対する言動などで、やっぱり傷ついたことがありました。
もう5年以上前のことなのに今も心に引っかかっているくらいなので、そのときのKarenさんの気持ちを思うと…。私もお風呂に入りながら泣きましたし、今でも時々こみあげてしまいます。
そして、私も時間はかかりましたが、
「わかるひとは、わかる。それでいい」
と思えるようになり、そのとき気がついたのは、血のつながりがあろうと無かろうと(夫はもともとは他人ですが)「当事者」ではないのだから仕方がないということでした。
「想像力を働かせてほしいなぁ」というのが本音ですけれど。

叔母さまへの対応や、気持ちを鎮めるために映画を観に行くなど、Karenさんのとった行動は素晴らしいと思います。
それに、そのときの気持ちを整理してブログに書くことは、決して愚痴ることではないですよ。

長々と失礼しました(汗)

投稿: あさぼっち | 2009年4月29日 (水) 23時57分

>あさぼっちさん
 
こんばんはー。実は、けさ洗濯物を干しているとき、
あさぼっちさんのことを考えていたんですよー。
コメントを入れてくださっていて、びっくり!

優しいお言葉、ありがとうございます(涙)。
今回の記事で、あさぼっちさんのつらい記憶がよみがえってしまいましたね・・・
ごめんなさいね。
お母様、あさぼっちさん、おつらい思いをされましたね。
(なぜか、お風呂って、泣いてしまうんですよね・・・)

そのときの気持ち、悟られるまでのいきさつを率直に話してくださって、
ありがとうございました。
人が亡くなると、それぞれのいろいろな感情が交錯し、ぶつかり合いも生じますね。
そんなとき、その人の本来の器、どう生きてきたか、などが浮き彫りになる気がします。

>「当事者」ではないのだから仕方がないということでした。

本当に、そうですね・・・。家族の間でも、温度差というか、
気持ちの波にずれがあったり、悲しみに対処する方法もそれぞれ違っていたり。
結局のところ、別の人間ですもんね。突き放したように聞こえるかも知れないけれど、最初からそう思えば、腹も立たないかもしれない?
(cf「求めない」)

>「想像力を働かせてほしいなぁ」というのが本音ですけれど。

Having said that, I think so too!
(所詮は他人、人に理解を求めない)とはいうものの、そう思います!
想像力=自らの経験に基づく思いやり、だと思うのですが、想像力のない人と接するのは、気力を消耗しますよね・・・(sigh)。

Put yourself in someone's shoes、相手の立場に立って考えることは大切で、人間関係の基本だと思うのです。少なくとも、理解しようという試みだけはしてみようと。
My aunt can't put herself in my shoes.
叔母は、姉である母を失ったショックと悲しみで混乱し、どうにもならない気持ちを私にぶつけたかったのでしょう・・・。残念ながら、反面教師です。

今後、特に、つらい立場の人に声をかける時には、経験と想像力を総動員して気をつけよう、と誓いました。コメントを書いていて、また気持ちが整理されました。
愚痴ではない?あぁ、よかったです。

投稿: Karen | 2009年4月30日 (木) 21時09分

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